大谷里海づくり検討委員会

2015年度、2016年度の立正佼成会一食平和基金宮城県復興支援事業「復興まちづくり協議会等事務局ステップアップ助成」に申し込み頂きました、気仙沼市の大谷里海づくり検討委員会に、助成金を取得するに至った経緯と、助成金を取得した後の状況について、会長 芳賀孝司様よりお伺いいたしました。


気仙沼市大谷地区における震災復興計画を契機として若手勉強会が発足。地域との信頼関係を築き大谷地区振興会連絡協議会と協力し、大谷地区の若手有志が中心となりまちづくり計画を検討する組織として2014年設立。

課題を町づくりのパワーにして未来のビジョンを描く

助成金活用後の地域との関係について

今年度2年目となる助成先、大谷里海づくり検討委員会では、委員会議への参加率が下がっていることから、会員の結束や意識を共有する機会が必要と考えて、視察研修事業、チームビルディング研修事業として、先駆的な取り組みをしている山形県の東根市と朝日町にて視察研修を実施しました。

研修内容は、子供や子育てに関わる地域での取り組み、地域資源の活用の仕方について。東根市では、同行アドバイザーのコーディネートにより地域と市による子育ての取り組みについて学ぶことができました。朝日町では地域運営の手法について道の駅や地域の様々な施設や事業を繋いだ事例を学ぶこととなりました。

この研修には、奥さんや子供達も同行する家族ぐるみの視察研修となり、まちづくりを日常的にとらえるきっかけを作ることにつながったようです。また、このたびの研修により視察先との地域間交流へと発展することにもつながりました。大谷地区の地域づくりを考えるエリアマネージメントや子育ての取り組みについても、この交流の機会が大いに役立つものになりそうです。

中学校の統廃合が予定されているこの地域では、地域がより子供に関わることが必要と考えて活動しているそうです。気仙沼市には、いくつものまちづくり協議会が立ち上げり、まちづくり協議会同士の共通の課題について大谷里海づくり検討委員会も参加し、まちづくりの提言を行いました。

一方で、中心的に取り組んできた大谷海岸周辺の整備計画つくりは大幅に議論が長引き、スケジュールが半年以上遅れています。また、「大谷海岸道の駅」計画についても別途建設委員会が結成され、団体としての役割は道の駅を含む大谷海岸背景地の全体像まで検討へと限定されることになりました。

大谷里海づくり検討委員会の活動の軌跡

2011

震災の被害と防潮堤の建設計画による大谷海岸の砂浜の消失

東日本大震災の津波被害と地盤沈下により、大谷地区の象徴である大谷海岸の砂浜は大幅に減少。わずかに残った砂浜ものちに防潮堤の建設により消えてしまう計画にあった。

2012

大谷海岸の防潮堤に関する住民参加の署名活動と震災復興計画の作成

大谷海岸の防潮堤に関する住民参加の署名活動と震災復興計画の作成

大谷地区の自治会連合会に当たる大谷地区振興会連絡協議会により行われた署名活動と復興計画の作成は、地域に対立構造を作らずに住民の意向をまとめ、大谷海岸の砂浜を守るための起点を作り出した。

2013

大谷まちづくり勉強会の結成

署名活動や復興計画に関わった若い世代が中心となりににのまちづくりグループが結成。その結果を大谷地区の各振興会へと報告、積極的にコミュニティ活動なども行い、地域との信頼関係を構築していった。

2014

大谷里海づくり検討委員会結成

大谷里海づくり検討委員会結成

かつての青年部や勉強会の若い世代が中心となり、大谷里海づくり検討委員会を結成。大谷地区振興会連絡協議会から大谷海岸周辺の整備計画の具体案の作成を依頼され、その実現に向けて動き出す。

2015

大谷海岸周辺の整備計画に関するイラストマップ作成と要望書の提出

大谷海岸周辺の整備計画に関するイラストマップ作成と要望書の提出

会合や住民アンケート、大谷地区振興会連絡協議会とのすり合わせを重ね、大谷地区住民の意向としてのイラストマップを作製し、それに基づいた要望書を気仙沼市長へ提出した。計画変更の大きなターニングポイントとなった。

2016

大谷海岸周辺の整備計画に関する住民説明会開催への協力

各行政機関との会合を積み重ね、大谷海岸の砂浜が残るよう大きく計画変更の方針が決まり、4年ぶりとなる住民説明会が開催された。検討委員会もこれまでの経緯について説明し、計画変更に関する合意形成が図られた。

今後の課題

子どもをテーマtした取り組みとタウンマネジメントを軸にした取り組みを考えているのですが、人材と資金繰りがまだ見えていません。計画作成の議論が長引き、地域内の様々な団体や機関の関係強化を図り、団体間の仲間づくりを促進するまちづくりの過程をまとめたブックレットの作成には至りませんでした。

ステップアップした点とこれから

地域のハードの整備、ソフトを動かす制度の整備、それに呼応する住民の想い、それらを整理して道筋を立てるための復興まちづくり協議会としての活動が今後期待できるところです。本当のステップアップはこれからだと思われます。

助成金事業の内容

内部向けガイドブックの作成、視察研修(山形県、宮城県内道の駅)

れんぷくから見た大谷里海づくり検討委員会の助成金活用について

れんぷくの関わり

気仙沼で活動する同団体の事務局は、気仙沼の支援者のみなさんとの交流も深く、私たちの気仙沼へのアクションの窓口となって頂いています。大谷地区においても住民の意志をまとめ上げた同団体と連携してエリアマネージメントのスキルを磨くお手伝いが出来ればと考えています。

助成金活用を検討している方へのポイント

若い世代のメンバーが意見と出すようになってきたところ、事務局の想いと住民の想いが通じるようになってきた、対話のできる関係が出来つつある点です。気仙沼は若手が活躍する土壌が育ちつつある地域となっており、復興まちづくり協議会も流れに乗って、これから若手と地縁組織を結びつけるきっかけを見出して欲しいと期待しています。